和菓子の材料はヘルシー
和菓子はカロリー控えめで健康的なお菓子だとよくいわれます。確かに洋菓子に比べて、バターやミルクなどの油脂を使うことが少ないので、低カロリーといえるでしょう。しかし和菓子が健康に良いのは、低カロリーだけが理由ではありません。和菓子に使われている材料も、ヘルシーなものが多いのです。
和菓子といえば小豆から作る餡を使ったものが多いのですが、小豆はとても健康に良い食品です。このほか白餡はいんげん豆や白花豆から作られます。お団子や草餅などに使われる上新粉は、うるち米を挽いた粉です。白玉団子や大福餅によく使われる白玉粉は、もち米が原料です。また、鹿児島の名産品である軽羹（かるかん）には大和芋も使われています。砂糖以外でよく使われる材料としては、お米や小麦、豆などの穀物、寒天、芋類や胡麻などがあり、健康的な食品が多いのです。
和菓子の材料に含まれる栄養素
和菓子に使われるお米は日本人の主食であり、栄養バランスが優れています。寒天や芋類は食物繊維が豊富なので、腸内環境の改善や生活習慣病の予防などの効果が期待できます。きな粉の材料の大豆は、女性ホルモンの一種である「エストロゲン」の代替となるイソフラボンを多量に含んでいます。胡麻はビタミンEやミネラルがたっぷりです。
小豆に含まれる栄養分
和菓子の代名詞ともいえる黒餡などに使われる小豆は、非常に栄養バランスの良い食品です。小豆に含まれる栄養分は次のようなものです。
まず、糖質です。体を動かすエネルギー源となります。食物繊維も豊富です。腸内環境を改善したり、脂肪や発がん物質を吸着して体の外へ排出したりする作用があります。黒紫色をした小豆には、抗酸化作用に優れており、様々な病気を予防するとともに、老化防止にも効果があるポリフェノールも多く含まれます。
このほかコレステロールの除去や、血液をサラサラにする働きがあるサポニン、貧血予防に欠かせない鉄分も豊富です。糖質をエネルギーに変えて疲れにくくするビタミンB1や、皮ふや粘膜を強くするB2も多く含まれています。
小さな粒の小豆ですが、栄養素が豊富で大きな健康パワーを持っているといえるでしょう。
