和菓子は「菓銘(かめい)」にも着目しよう

菓銘(かめい)の奥深さを知ろう

菓銘とは、和菓子のネーミングを指しています。羊羹や練り切りといった、そのものを示す名前ではなく、練り切りなどの意匠につけられた名前です。このところでは、和菓子職人が考案したお菓子も多く存在していますが、伝統的な和菓子などを長きにわたって販売しているお店もあるので、名前のルーツについて調べてみるとよいでしょう。

菓銘にルーツや由来がある和菓子

例えば、夏越の大祓の時期に食べられる「水無月」は、6月の末に食べられる和菓子です。氷に見立てた外郎生地は、夏を無事に越せるようにという願いを込めてつくられ、煮小豆は上半期の厄落としや、これから年末までの無病息災を祈るといった意味合いが込められています。

秋口で出回る、柿を模した練り切りには「初ちぎり」という菓銘がつけられることがあります。江戸時代中期に読まれた「渋かろか/知らねど柿の/初ちぎり(加賀千代女)」という俳句がルーツとされており、「見た目では柿の渋がわからないので、実際に食べてみればわかるだろう」という意味の句ですが、「初ちぎり」の言葉に重ねて加賀千代女が嫁ぐ前の心境を表現しています。秋の時期特有のセンチメンタルな気持ちも思い起こさせます。

和菓子職人のウィットさも感じられる菓銘

見た目は同じ桜の花を模した和菓子でも「春一番」や「八重桜」などお店によって異なる菓銘がつけられることもあります。お店ごとの差別化を図るために、菓銘を変えていることも理由のひとつと言えます。「春一番の時期に桜が咲き始めるから」、「この土地は八重桜が有名だから」といった理由が織り込まれていることも考えられます。その土地の和菓子店として根付くために名付けた菓銘であることも伝わります。

ちなみに、皇族の方へ献上された和菓子なども数多くあります。こういった和菓子の中には歴代の天皇や皇族の方が名付けた菓銘もあります。この場合、菓銘とは言わず「御銘(おんめい)」と呼びます。

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