小豆の「赤」は厄除けの色

小豆はめでたいとされる豆

小正月には小豆粥を食べ、何らかのお祝い事に赤飯を炊く。日本では古くからお祝い事に小豆を使った料理を出してきました。赤飯は室町時代から、小豆粥は平安時代からと悠久の昔より今の時代へと受け継がれています。なぜ、古くから「小豆」は慶事に使われてきたのでしょうか。
小豆の赤色は生命力の源の色と位置付けられてきました。今となればリンゴやイチゴの赤もありますし、食用色素で赤く染めることもできますが、昔の「赤」は小豆などからとることが主流でした。この赤色は、魔よけや厄除けの力があるとあがめられてきました。

疫病と小豆

今となっては日本では絶滅したとされる天然痘(かつては疱瘡と言われてきた)や、ワクチンの接種によって、大きく流行することはなくなった麻疹ですが、古くは命を奪う疫病として忌み嫌われてきた疾患です。医療が発達していない時代は、疫病退散と平癒を願い、祈りをささげるために食べ物が準備されたと伝えられています。

疱瘡では、赤い食べ物が病気を治すとされ、小豆と米を炊いた小豆飯や、餡で包んだ牡丹餅などが準備されました。赤い色を体に中に取り込むことで、病気をもたらす疫病神を体の外から退散させると信じられてきたようです。

関西では厄除けで小豆振る舞いがある

厄除けや厄払いは今でも行われる行事です。体の不調が起こりやすい年齢を「厄年」と位置づけ、神社などで祈祷をしてもらうこともあるでしょう。関西地方では、厄年の祈祷をしてもらった後、厄除けの小豆ぜんざいや小豆餡のまんじゅうを身近な人にふるまうところもみられます。

古い時代の言い伝えは、今の時代でも受け継がれています。和菓子に使われる小豆あんは、今となっては何気なく食べられています。古くから疫病退散や、厄除けの意味合いを持って食べられてきたことを意識することで、食と健康を考えるきっかけがうまれます。古い文献を紐解いてみると、当時の和菓子のパワーが伝わってくるのではないでしょうか。

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